次世代スーパーコンピュータ開発に関する緊急声明2009年11月20日 02時43分58秒

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計算基礎科学コンソーシアム次世代計算機開発予算の大幅削減に対して、声明を出しました。
次世代スーパーコンピュータ開発に関する緊急声明
私が説明するよりも、次世代計算機開発の必要性が簡潔、しかも説得力を持って説明されていると思います。
私もこの業界に関わっておりますが、下っ端でコンソーシアムには多分入っていないので名前は連ねておりません。

総合科学技術会議有識者議員による緊急提言について2009年11月20日 17時21分02秒

また別の提言がありました.
総合科学技術会議有識者議員による緊急提言について

私のところにも,若手研究者のコミュニティから提言への賛同を求めるメールが来ています.競争的資金(若手研究育成)のところです.こういう評価結果が出ています.
明らかに仕分け人が事実誤認しているところがあります.まず,研究費を研究員の生活費に充てる事は出来ません.そんな事をしたら研究費の不正使用で5年間の申請停止が課され,場合によっては「研究費の着服」という事で刑事処分の対象になります.
また,若手研究者の研究費を削減するという事は,「業界の大御所に従って研究をせよ」という事に繋がりかねません.若手が自分で財源を確保し,独創的な研究に携わる機会を潰す事になります.話がやや飛躍しますが,昨年のノーベル物理学賞の受賞対象となった小林・益川理論は両氏が20〜30代の時に提唱した理論です.この年代の独創性豊かな若手に,独自の研究に取り組む予算を削る事は大きな損失です.
もちろん,無駄な使い方をしているところもあります.研究予算も単年度使い切りが原則です.研究費の申請は2〜5年程度の複数年計画で行いますが,配分は「**年度は**万円」という様に区切られ,年度をまたいで持ち越しが出来ません.そこで年度末に不要不急のものを購入して1円も残さずに予算を使い切る一方で,次年度には必要な研究用の物品を購入できないという事態が少なからず発生しています.例えばこういう単年度決算をやめれば,もっと効率的な研究費の活用が出来,不要な配分は削減できるのではと考える訳です.
他にもいろいろありますが,上記の趣旨の意見書に賛同を求められたため,納得して賛同しております.