事業仕分け,前半終了2009年11月18日 01時25分46秒

事業刷新会議の「事業仕分け」は11月17日(火)で前半が終了しました.
後半は11月24日(火)から行われます.
文部科学省の事業を含む第3WGの結果には,まだ11月17日分が掲載されておりませんでした.原子力関係の予算がどうなったのか気になるところです.原子力事業は文部科学省だけに留まる課題ではないともいえますので,収拾がつかなかったのかも知れません.

「事業仕分け」11月17日の結果2009年11月18日 13時39分44秒

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「事業仕分け」11月17日の結果が出ました.文教関連の第3WGのものを整理します.
  • GXロケット:来年度予算計上は見送り
  • 宇宙ステーション補給機(HTV):予算要求の縮減 (1割)
  • 衛星打ち上げ 予算要求の縮減 (24年度以降打ち上げ分):予算要求の縮減 (1割)
  • 原子力システム研究開発事業:予算要求の縮減 (2割)
  • 先端計測分析技術・機器開発事業:予算要求の縮減 (1割〜2割)
  • 革新的タンパク質 細胞解析研究イニシアティブ(ターゲットタンパク研究プログラム):予算要求の縮減 (2割~半減)
  • 革新的医療品・医療機器の創出に向けた研究 分 子イメージング研究戦略推進プログラム (第II 期):予算要求の縮減 (2割~1/3程度)
  • 感染症研究国際ネットワーク推進プログラム(第II期):廃止又は予算要求の縮減(2割~半減)
  • 女性研究者支援システム改革:予算要求の縮減 (1/3程度)
  • 研究環境国際化の手法開発:廃止
  • 情報システム借料、開発・改修経費:予算要求の縮減 (2割~3割)
  • 高速増殖炉サイクル研究開発 (もんじゅ及び関連研究開発),材料試験炉研究開発(JMTR):後述
  • 高レベル廃棄物処分技術開発 (深地層部分):結論持ち越し
  • 国際熱核融合実験炉研究開発 (ITER サテライト・トカマク計画)):結論持ち越し
各々が見事に削られています.端から見ると「1割削減」は大した事がないように見えますが,これで動かなくなる事業も多々あります.現場レベルでは大問題の事もあります.宇宙ステーション補給機(HTV)の予算を削ると,スペースシャトル計画終了のアメリカでは補給の有力な手段がなくなるので,国際的に困る事になります.
計画の詳細を見ていないので問題の有無がよく分かっておりませんが,「感染症研究国際ネットワーク推進プログラム」の予算削減は,新型インフルエンザが社会不安を引き起こしている現状を見ると,意図が理解できません.
原子力関係,特に「高速増殖炉サイクル研究開発」は不思議な話です.「事業の見直し」ですが,
経済産業省と文部科学省の責任、役割分担が不明確であり、
その整理をしなければ結論を出すのは困難。ただし、その
前提の上であるが、もんじゅ本体の再開は残し、それ以外
は凍結という大方の方向も示された。
との事です.原子力分野はこういう省庁をまたがる事があるので,結論が出しにくいです.そもそも蓮舫議員が仕分け対象の業務内容をどこまで理解しているかに強い疑念があります.前原大臣と同じく,初めから結論ありきで騒いでいるだけではと思ってしまいます.
「衛星打ち上げ」の予算は,結局は復活するのではないでしょうか.平成24年まで現政権が続くとは思えません.細川・羽田政権のように,ほどなく破綻するのではないかと思います.むしろ今回の方が,抱えている問題や内部矛盾の度合いは酷いものだと思います.