アルマ望遠鏡、ついに開眼!2011年10月03日 21時33分44秒

アルマ望遠鏡、ついに開眼! - 初めての科学観測を開始 -(国立天文台)
南米のチリに建設している電波干渉計 ALMAが観測を開始しました.本格観測は2012年の予定です.

日米の論文誌で「はやぶさ」特集2011年10月05日 08時27分25秒

日本天文学会が発行している英文論文誌,Publications of the Astronomical Society of Japan (PASJ)Vol.63 No.5 (2011)は「はやぶさ」特集です.どちらかというと宇宙工学的な観点からの論文が納められています.近日中に公開され,定期購読者でなくても最新号は入手できるので,入手はお早めに.
1ヶ月ほど前にはアメリカの論文誌Scienceでも,26 August 2011, Vol.333 (6046)で「はやぶさ」の特集が組まれています.こちらは購読者でなければ概要(Abstract)しか読めません.大きな図書館に行けば印刷されたものを読むことが出来るでしょう.

宇宙の加速膨張の観測にノーベル賞2011年10月05日 08時52分09秒

2011年のノーベル物理学賞は に贈られました.1998〜1999年頃にIa型超新星を観測し,宇宙膨張が加速しているという証拠を突き止めたということです.
今回の受賞者は40〜50代と,近年の受賞者に比べると若いです.この発見が当時の科学誌で既に「今年一番の大発見」と注目されておりました.
次はこの加速膨張の要因を突き止めるという問題があります.加速膨張を引き起こすような様々な理論モデルが提唱されていますが,それを検証するのは遠方天体の観測です.また,遠方天体の分布を表す理論が構築されております.遠方天体の分布を表する理論と加速膨張を起こす理論モデルを組み合わせた理論予測を観測と比較し,加速膨張の要因は何かを調べることになるでしょう.(私も遠方天体の分布を表す理論の論文はいくつか書いております)

事業仕分け第4段始動2011年10月20日 20時46分52秒

行政刷新会議(第21回)が本日行われました.
こちらに資料があります.
ワーキンググループの設置や,評価者(民間有識者)の選び方等が出ています.ただ,あくまで「行政全般、個別の行政分野の在り方等に識見を有する者」であるので,自然科学分野の基礎研究についての識見が全くない人が選ばれる可能性もあります.(以前にはそうとしか思えない方もいらっしゃいました)

11月下旬に行われるとの事です.

さて,これだけ大騒ぎして進める国の事業ですから,当然の事ながら以前の事業仕分けに対する事後評価というものが必要ではないでしょうか.つまり,以前行った事業仕分けが果たして適切だったかどうかという事です.そうすると,もしかしたら大臣の更迭,国会議員の仕分け担当からの更迭,あるいは民間有識者の再任不可ということがあるかもしれません.「自分たちは絶対に正しい」と考えず,謙虚な気持ちで自分たちも第三者から評価(仕分け?)される事も必要です.

X線衛星ROSATが落下2011年10月21日 21時23分41秒

ドイツのX線観測衛星ROSATが地球に落下する恐れがあります.(WikipediaのROSAT記事
文部科学省が情報を提供しています. 「人に障害を与えるリスクは1/2,000」ということです.

この手の話は,今後時々起きるでしょう.

ニュースではあまり取り上げられていないようですが,今後打ち上げられる宇宙船などに対し,古い衛星の破片などの宇宙ゴミ(スペースデブリ)が当たる事が恐ろしいです.ピストルの弾丸よりも遥かに速い相対速度で当たるので,わずかな塗料の破片でも当たれば致命的な事故に繋がります.宇宙の環境問題の一つといえるでしょう.
この問題,衛星攻撃兵器なるものがあり,2007年に中国はミサイルで人工衛星を破壊する実験を実施しています.大変な暴挙といえるでしょう.