補正予算見直しの件2009年10月02日 20時36分52秒

以前に取り上げた補正予算の話題ですが,今日のNHKニュースでも取り上げられていました.
夜のニュースは電子黒板や太陽光発電の話でしたが,朝7時のニュースは理科教材の話でした.小学校で,人体模型を使った教育をしたいけど壊れていて使えないという話や,送風機を25年間使い続けていてガタが来ているから,新しいものに変えるなどの処置を講じたいという話でした.
文部科学省の『教育:学校等の施設設備に関わる報道発表』には補正予算削減の話は出ていません.
新政権は,理系出身の方が多い様ですが,その割には理科教育をあまりにも軽視しているように見受けられます.もっとも,この補正予算削減案は文科省の官僚が削減できるところを提出したというものなので,文科省の官僚の意識の問題かと思います.

天才研究者,それとも....2009年10月04日 20時07分48秒

世の中には凄まじい経歴をお持ちの研究者がいらっしゃる様です.
アニリール・セルカン (Anilir Serkan)博士です.現在,東大大学院の建築学専攻の助教を務めていらっしゃいます.この方の活動はブログで見る事が出来ます.
どう凄いか列挙してみます.
  • イリノイ工科大で建築学の学部卒業.その1年後にイスタンブールの大学で建築学の学部卒業.(学士入学にしても1年で大学卒業?)
  • この一年後にプリンストン大学数学部講師(学士だけで講師?しかも数学?)
  • 2年後に建築学修士修了.
  • この1年後にNASA のプロジェクトリーダー(建築学修士でなぜ?)
  • 上記のリーダー着任の2年後に東大で建築学博士修了
  • すぐにJAXAの講師
  • 現在は東大の助教.その他海外の大学の客員教授など.
さらに宇宙飛行士プログラム修了とか,11次元宇宙理論の提唱とか,いろいろ列挙しています.
私は一応,重力理論の研究室で学位を取得していますが,残念ながら高次元宇宙モデルでこの方の名前を存じ上げません.
「怪しいなぁ」と思ったら,検証ページが出来ていました.
経歴詐称とはいえ,ここまで凄まじいと東大採用時にボロが出そうですが,どうやって採用を決めたのでしょう.不思議です.

世の中にはウィリアム・ジェイムズ・サイディズのように7, 8歳で大学の入試に通り,実際に11歳で入学.16歳で卒業し大学の教壇に立つという無茶苦茶な人も居ます.(無茶苦茶な逸話はリンク先を御覧下さい)
また,フォン・ノイマンのように多方面にわたる天才も居ます.
でも上記の方はかなり怪しいものです.

多才な人といえば,日本にも医学博士(医師),弁護士で,医学部と法科大学院の教授,さらに参議院議員という超人的な人は居ます.この人にはさすがに驚きました.
こういう人に比べれば,私はいくつもの研究分野で業績を修めてきたとはいえ,まだまだでしょう.高校で教壇に立った時に,たまに生徒に「先生はいったい何者ですか?」と聞かれた程度です.

怪しい日本語と英語2009年10月05日 22時36分40秒

海外出張をすると,時々怪しい日本語を見かけます.日本人向けに商売しているのか,それとも日本の文字がカッコいいと思うのか分かりませんが,意外なところで見かけます.
胸元にお中元と書いたシャツを着ている人とか,ショーウィンドーにウルトラセブンと大書された服が展示されているとか.
このような怪しい日本語を集めているのが,ニホンコンゴ特集というサイトです.他にも 在日米軍が,戦闘機の垂直尾翼に日本語の熟語を入れていたそうで,中には
  • 尊王攘夷:天皇を尊崇し夷狄を排斥しようとする思想。(『夷狄』とは、外国人を、軽蔑したり敵意をもったりして呼ぶときに使う語。)(『大辞林』より引用)
  • 鬼畜米英:第二次大戦時にアメリカ,イギリスを敵視する時に用いた標語.(友人は中学生のとき,大使館員の子どもとケンカになり,この言葉を浴びせかけられたとか)
  • 公衆便所:説明不要
というのもあったとか.確認はしてませんが.
でも,外国人に日本人も笑われている様です.Engrish.comなるサイトがあります.どこが可笑しいか分かった人は,かなり語学力があると思います.

研究費削減2009年10月16日 23時05分08秒

前回のエントリーからだいぶ間隔が空いてしまいました。

さて、今日も研究者の受難のニュースです。
平成22年度科学研究費補助金の新規募集課題の公募停止について
研究者は研究費を用いて研究を遂行します。この研究費のうち、主要な部分を占めるのが文部科学省、およびその傘下にある独立行政法人の日本学術振興会が配分する科学研究費補助金(科研費)です。小さな大学や研究機関の研究者は、所属機関からの研究費は期待できないので、特に大きな割合を占めます。
研究規模によって予算規模が異なりますが、今回は42才以下の傑出した研究者に配分される研究費の募集がなくなりました。「マニフェスト達成」のためだそうです。
ところがこの件、傑出した研究者でなくても影響があるでしょう。目立つところが全削減となりましたが、目立たないところも含めた総額が微減とは限りません。また、傑出した研究者が予算規模の一段下の細目に応募してくると、徐々に下のランクへの雪崩が起きて、もっとも小規模の予算を得て細々と研究をしている方にしわ寄せがいく可能性があります。
日本は科学技術立国としてここまで発展してきたのに、これから日本をどうしていくつもりなのか、政権を握った人たちに伺いたいと思います。

お届けします!あなたのメッセージ、暁の金星へ2009年10月23日 19時50分38秒

JAXAが2010年に打ち上げ予定の金星探査機「あかつき」に,名前とメッセージを載せてくれるということです.
個人だけでなく学校,塾,職場などの団体での応募も可能です.興味のある方はどしどし応募しましょう.
火星探査機「のぞみ」でも同様の企画がありました.こちらはトラブルがあり,当初予定していた火星の周回軌道に入る事は出来ませんでした.今度はトラブルがない事を祈ります.