最年少ノーベル物理学賞受賞者、Bragg ― 2008年12月21日 21時27分27秒
UK-JAPAN2008のクリスマス企画ということで,イギリスの物理学者を取り上げています.今回はウィリアム・ローレンス・ブラッグ(William Lawrence Bragg、1890〜1971年)とウィリアム・ヘンリー・ブラッグ(William Henry Bragg、1862〜1942年)の親子を取り上げます.
父のヘンリーはイギリス生まれでケンブリッジ大学を卒業後、オーストラリアのアデレード大学に1886年から1909年まで教授として在職しました。この間に息子のローレンスが生まれました。ヘンリーはアデレード大学でどちらかというと教育に熱心だったようですが、放射線発見の話を聞き、研究にも再び力を注ぐ様になります。
放射線にはアルファ線、ベータ線、ガンマ線があり、今ではそれぞれヘリウム原子核、電子、電磁波として知られています。この中のアルファ線についてヘンリーは研究を重ね、放射する物質によりアルファ線の飛距離が異なる事などを発見し、大きな成果を挙げました。また、レントゲン(最初のノーベル物理学賞受賞者)が発見したばかりのX線を、腕を骨折したローレンスの検査に用いています。これはX線を医療検査に用いた最初の例といわれています。
1909年にイギリスのリース大学にヘンリーは戻ります。ローレンスは前年に18歳でアデレード大学を卒業しており、父と一緒に帰国してケンブリッジ大学に入ります。そしてわずか2年で卒業します。
この親子は、ラウエ(1879〜1960年)が結晶によるX線の回折現象を発見し、X線が電磁波であることを示した事に興味を示し、実験を重ねます。そしてローレンスは、結晶が平行な格子の面の積み重ねと捉え、X線を当てる結晶の角度により反射されるX線の強度が変わり、それによって結晶構造が分かるというブラッグの法則を1912年に見つけます。
そして1915年、ブラッグ親子はノーベル物理学賞を受賞します。ローレンスはこのとき、わずか25歳。史上最年少のノーベル物理学賞受賞者です。また、ノーベル賞の親子同時受賞の唯一の例です。
ヘンリーはその後、1923年に王立研究所所長に就任して結晶構造の研究に多大な業績を残しています。
ローレンスは1919年、マンチェスター大学の教授となり、後にはキャベンディッシュ研究所所長とケンブリッジ大学教授を兼務します。1953年には父が務めていた王立研究所所長に就任しています。この間にもX線を用いたタンパク質構造の研究を行い、DNAの二重螺旋構造の発見のきっかけを作っています。
父のヘンリーはイギリス生まれでケンブリッジ大学を卒業後、オーストラリアのアデレード大学に1886年から1909年まで教授として在職しました。この間に息子のローレンスが生まれました。ヘンリーはアデレード大学でどちらかというと教育に熱心だったようですが、放射線発見の話を聞き、研究にも再び力を注ぐ様になります。
放射線にはアルファ線、ベータ線、ガンマ線があり、今ではそれぞれヘリウム原子核、電子、電磁波として知られています。この中のアルファ線についてヘンリーは研究を重ね、放射する物質によりアルファ線の飛距離が異なる事などを発見し、大きな成果を挙げました。また、レントゲン(最初のノーベル物理学賞受賞者)が発見したばかりのX線を、腕を骨折したローレンスの検査に用いています。これはX線を医療検査に用いた最初の例といわれています。
1909年にイギリスのリース大学にヘンリーは戻ります。ローレンスは前年に18歳でアデレード大学を卒業しており、父と一緒に帰国してケンブリッジ大学に入ります。そしてわずか2年で卒業します。
この親子は、ラウエ(1879〜1960年)が結晶によるX線の回折現象を発見し、X線が電磁波であることを示した事に興味を示し、実験を重ねます。そしてローレンスは、結晶が平行な格子の面の積み重ねと捉え、X線を当てる結晶の角度により反射されるX線の強度が変わり、それによって結晶構造が分かるというブラッグの法則を1912年に見つけます。
そして1915年、ブラッグ親子はノーベル物理学賞を受賞します。ローレンスはこのとき、わずか25歳。史上最年少のノーベル物理学賞受賞者です。また、ノーベル賞の親子同時受賞の唯一の例です。
ヘンリーはその後、1923年に王立研究所所長に就任して結晶構造の研究に多大な業績を残しています。
ローレンスは1919年、マンチェスター大学の教授となり、後にはキャベンディッシュ研究所所長とケンブリッジ大学教授を兼務します。1953年には父が務めていた王立研究所所長に就任しています。この間にもX線を用いたタンパク質構造の研究を行い、DNAの二重螺旋構造の発見のきっかけを作っています。
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