4月26日の事業仕分けスケジュール2010年04月23日 22時34分53秒

4月26日の事業仕分けのスケジュールが公開されました.私が注目するのはワーキンググループBです.
日本学術振興会や科学技術振興機構の学術研究助成は分かりにくいと思いますので,基礎研究を取り上げます.
  • 理化学研究所
    • 新たな研究領域を開拓し科学技術に飛躍的進歩をもたらす先端的融合研究の推進
    • 国家的・社会的ニーズを踏まえた戦略的・重点的な研究開発の推進
    • 委託業務関係
  • 物質・材料研究機構
    • ナノテクノロジーを活用する新物質・新材料の創成のための研究の推進
    • 社会的ニーズに応える材料の高度化のための研究開発の推進
    • 研究成果の普及とその活用の促進、及び物質・材料研究の中核機関としての活動
  • 宇宙航空研究開発機構
    • 航空科学技術事業
    • 宇宙航空技術基盤の強化
    • JAXAi(広報施設)の運営
  • 新エネルギー・産業技術総合開発機構
    • 研究開発関連業務(ナショナルプロジェクト事業)
    • 鉱工業承継業務
主要な研究業務がびっしり並んでいる感があります.ここに日本原子力研究開発機構産業総合技術研究所海洋研究開発機構(地球シミュレータ)などが入ってくれば,ほぼ揃うのではと思います.
これらの研究には,文字通り政府から重点的に進めるべしとお墨付きをもらったものがいくつもあります.これを縮減するという事は,政府は科学技術政策を転換したという事になります.
JAXAiは東京駅から徒歩1分の丸の内オアゾにある広報センターです.私は一度行った事があり,広さの割には展示が目白押しで,非常に面白いところだと思いました.JAXAの宇宙関係の研究は相模原や筑波,種子島などで行っており,一般公開は相模原で年1回,筑波で年2回です.広報センターが東京にあるのは,国民が宇宙開発に触れる機会をもたらすので非常にいいと思うのですが,これも対象になってしまいました.
『委託業務』というのは,簡単に言えば「画期的なアイディアがあるけど,実際の確認作業は手も時間も足りない.そこで技術者集団に,確認に必要な作業をやってもらおう」というような事です.例えばスーパーコンピューターですと,画期的なシミュレーション方法のアイディアはあるけど,プログラムを作るのは大変.そういう時に,ソフトウェアを開発している会社に入札してもらい,開発を委託するというものです.そして短期間で出来上がったソフトウェアを研究機関が利用し,研究計画を予定通り遂行するというわけです.研究計画の達成期限が限られているような研究機関等では,しばしば用いられる方法です.もちろん,開発するものの規模が大きければ,人員が大勢必要になりますので,費用も巨額になります.
さて,これらの事業についてどういう判断が下されるでしょうか.1項目10〜20分で,誰もが納得のいく結論が出せるでしょうか.大いに注目するところです.

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