ノーベル物理学賞受賞者の講演会2008年05月01日 17時34分32秒

UK-JAPAN 2008関連で,ノーベル賞受賞者の講演会が慶應義塾大学三田キャンパスで開催されます.

このブログに沿ったものですと,5月9日にAnthony J. Leggett氏(2003年ノーベル物理学賞)の講演会があります.
参加無料,同時通訳ありですが,事前申込が必要です.申込はこちらから5月6日24時までにお願いします.

以下,ちょっと難しい話
2002年のノーベル物理学賞はニュートリノ天文学,X線天文学で小柴氏らが受賞しています.2003年のものはちょっと分かりにくいですが,「超低温の液体の特異な振る舞い」に関するものです.ヘリウムを液化するには他のどの気体よりも温度が低く,-269度まで冷やす必要があります.さらに冷やすと,液体ヘリウムは「超流動」と呼ばれる状態になり,特異な性質を示します.Leggett氏はこの液体ヘリウムの中で,原子量が異なるもの(同位体)でも「超流動」になることを理論的に説明しました.従来の理論では,同位体での「超流動」は説明できませんでした.