何だか変なメールが来た2011年05月23日 20時52分51秒

震災以降,怪しい情報がインターネット上に溢れかえって,それなりに信頼できそうな情報を検索するのにノイズとなって困っています.

今日は,怪しいメールが来ました.

  • 差出人:被曝状況報告
  • 件名:(速報です!)被爆に関する情報共有2号
だそうです.先日ネタになった,「NHKのチェルノブイリ原発に関する番組がオンデマンドから消えた」という話があります.実はもともとオンデマンドに登録していなかったという落ちで,ろくに確認しなかった人がTwitterで騒いだというのが真相です.
メールでは,この番組を勝手にYouTubeにアップロードしてあるのをまず紹介しています.しかもご丁寧に
日本国政府による言論弾圧の為削除される確率の高い無料動画サイト
だそうです.著作権侵害だから削除されるが正しいのに,事実誤認が甚だしいです.それで,今頃になって水道水が危険だと騒いでいます.(事故後の大量放出からヨウ素131の半減期の何倍経っているでしょうか???)
それで,水道水を安全に飲むために家庭で蒸留するのだそうです.揮発性の高い化合物だったり,沸騰が激しくて一緒に放出されたら効果がないんですけどね....

ここ,一応は自然科学の専門家を相手に商売しているところらしいのですけど,単に商売をしているだけで科学知識や社会常識に乏しいのかも知れません.

34 学会(44 万会員)会長声明2011年04月28日 22時24分32秒

34 学会(44 万会員)会長声明というものがでています.昨年の4月に,26学会(41 万人会員)会長声明というものがありました.これは科学・技術による力強い日本の構築 -我が国の科学・技術の進むべき方向と必要な政策-ということでした.
今回は日本は科学の歩みを止めない ~学会は学生・若手と共に希望ある日本の未来を築く~ということで,3項目あります.
  1. 学生・若手研究者が勉学・研究の歩みを止めず未来に希望を持つための徹底的支援を行います
  2. 被災した大学施設、研究施設、大型科学研究施設の早期復旧復興および教育研究体制の 確立支援を行います
  3. 国内および国際的な原発災害風評被害を無くすため海外学会とも協力して正確な情報を発信します
1, 2 はまさにごもっともという声明です.ところで3番目のものですが,ちょっと引っかかるところがあります.最初の方に

海外マスメディアの報道 に必ずしも科学的に正確でない情報が氾濫し国際的な風評被害を招いています。

という文があります.「それじゃ国内のマスメディアは科学的に正確だったの?」とツッコミが入るでしょう(私には,とてもそうは思えない報道と感じたものがいくつかありました).また,風評被害なのか,実際に問題なのか,ごっちゃになっている様なものもある気がします.
そもそも,日本原子力学会日本放射線影響学会のように積極的にWebサイトで情報を発信していた学会と,日本天文学会のように年会中止や会費減免程度の情報しか掲載せず,一般社会向けの情報をWebサイトで発信していない学会が,連名で「風評被害」に関しても声明を出しているのが変に感じました.いかがなものでしょうか.

原子力機構からいろいろな情報2011年04月26日 23時32分32秒

日本原子力研究開発機構(原子力機構)のWebサイトが大幅に更新され,特に福島第一原発の情報と,それに対して原子力機構がどう取り組んでいるか,専門知識を活かした一般向けの解説などの情報が充実しました.
リアルタイムでの各拠点の放射線量モニタリング結果,現地でのモニタリングの活動状況などが出ています.これらのデータを文部科学省で集計する作業にも従事しているとの事.ところが,政府からあまり詳細な情報が出て来る頻度が低い様な....一般の国民は「自分の居るところ」の安全度等を知りたい訳ですし,少しこの方面に知識のある研究者はデータを見て検討したい訳なので,情報を随時公開する必要があるでしょう.
一般向けには技術解説がいいのではないでしょうか.
この中に注目すべき事がまず書いてあります.一部抜粋します.

情報の集め方について
  • 噂話は正確でない場合が多いので真に受けるのはやめた方がいいと思います。
  • 文部科学省や食品安全委員会を引用してコメントしているものの中には無責任なものもあるので注意が必要です。

ごもっともです.PCが使えるならば,他人の話を鵜呑みにせず,キーワードを使って自分で情報源(一次情報)を探し出し確認する事は必須かと思います.もっとも,首相官邸があやふやな情報(「直ちに健康への被害はない」など)を出しているのでは,元も子もありませんけど.

「緊急シンポジウム」福島原発事故を理解する2011年03月30日 21時22分27秒

私のところにダイレクトメールが来ましたので,お知らせします.東京近郊の方に特にお薦めです.

「緊急シンポジウム」福島原発事故を理解する ー放射能と原子炉の正しい知識ー
  • 日時:2011年4月2日 13:00〜16:30
  • 場所:工学院大学新宿キャンパス 3F アーバンテックホール(会場への地図
  • 受講料:無料(予約不要)
  • 備考:参加多数の場合には別教室にてテレビ中継を行います
政府や東京電力の記者会見,マスコミの報道で状況をよく把握できていないという方にはお薦めです.くれぐれも誤った情報,不正確な情報に振り回されて,必要以上に心配したり,逆に楽観視したり,あるいは風評被害が発生したりする事のないよう,冷静に対処しなければならないと思います.

科学者たちの要望への対応2011年03月18日 21時15分05秒

変な記事を書くと,あらぬ不安を招きかねませんし,重要な情報を検索する人の邪魔になりますので,進行中の事故関係の記事は自粛します.

先日書きました科学者たちの要望に関して,文部科学省からの通達がありました.
要約すると「次年度への繰り越しを認める.3/24までに各研究機関は書類を取りまとめて文科省へ提出せよ」です.
あまりに小役人的な対応に呆れました.
現在,大学は震災で建物に損傷の恐れがあるため,東北地方だけでなく東京都内でも閉鎖しているところが多いです.中には今月いっぱい登校を自粛せよといっている大学もあります.
また,一連の消費者のパニック的な行動で,コピー用紙が品薄になっている(!)店も見かけました.
こんな時に直ちに申請書を出せという発想は,あまりにひどいのではと思います.