事業仕分け第2弾を思い出すと2010年10月26日 23時14分37秒

事業仕分け第2弾はネット中継をいくらか眺めて,「有識者」があまりに物を知らずに判断を下している事に憤った様に思います.
最近,日中関係がギクシャクして,「レアアース」の入手が困難になっている事が取りざたされています.今年1月のエントリーで,2年ほど前に高校生にこのあたりの事を教えた事を書きました.補足しますと,チベットが産出の大部分を占めているのは,「掘削する労働力が安く,低価格で出荷しているから」という要因もあるようです.
さて,レアアースに代わる代替の素材を探求する事や,レアアースの使用量をおさえる技術開発を推進しようというのが,最近の政府の方針のようです.ところで,こういう素材を研究開発する組織として,物質・材料研究機構があります.ニュースリリース広報誌を見ると,実に様々なものを研究開発している事がわかります.こういうところが研究を進めればいいと思う訳ですが,事業仕分け第2弾でこの法人のあり方を検討(理化学研究所と統廃合)という判断を下しています.つまり,一度潰す方針を立てておきながら,今更推進しようという訳です.
今の政府は,特に科学技術政策で大局的な見通しがなく,行き当たりばったりでやっているように思われてなりません.自然科学系研究者,技術者にとって将来が暗い国になってしまったように思えます.これでまた,過去に叫ばれた「頭脳流出」という事態がまた進行するのではないでしょうか.(私の所に海外からオファーが来たら,検討させていただきます)

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