津波に注意2010年02月28日 11時36分12秒

2月27日15時34分,チリを震源とするM8.8の巨大地震が発生しました.
地球の裏側の事なので日本に影響がないと思ってはいけません.
1960年のM9.5の地震では,津波が日本を襲いました.
今回も,所によっては波高数メートルの津波がやってくると予想されております.気象庁の津波警報などを注視し,対策を怠らないようにして下さい.
ところで,なぜ津波が恐ろしいのでしょうか.波高10cmの津波は怖くないと思う方がいらっしゃるかもしれませんが,それは大きな誤りです.海辺で地震のない時に陸に押し寄せる波と,津波とでは,波長が大きく異なります.分かりやすく言えば,津波は高さ数十cm〜数m,あるいはそれ以上海面が競り上がったところが数km〜数十kmにわたって続きます.この競り上がりが陸にやってきます.普通の波とは異なり,次から次へと水が陸にやってくるのです.そして,恐ろしいのは津波が海に引く時です.海に引く時,大量の水とともに陸にあるものをごっそりと引き込んでしまいます.このため,高さ10cmの津波と言えども恐ろしい訳です.
高さ10cmでも幅1m,長さ1kmの波が押し寄せたら,どれだけの水がやってくる事になるでしょうか.答えは約100トンです.この水の引き上げを考えれば,ひとたまりもなく巻き込まれる事がわかるでしょう.
くれぐれもお気をつけ下さい.

津波が終息してきた2010年02月28日 22時22分50秒

チリで起きた地震の津波が終息してきて,目立った被害もなさそうで安心しました.
とはいえ,地球の裏側のような所で起きた地震で,波高1.2mの津波が押し寄せた地域もあるので,遠方の災害が発端とはいえあらためて恐ろしさを感じます.「地球が丸い」ために,太平洋で一度広がった波が,また徐々に集まってくる事が理由です.
50年前には今回よりも大きい(史上最大の)地震が発生し,その津波で日本にも大きな被害が及びました.今回はその教訓が生かされ,十分な避難措置がとられました.
テレビでの映像を見ると,波高10cm, 20cm でも普段の波や台風の高波とは違い,「いつまでたっても引かないで,水が徐々に内陸部まで入ってくる」という事が分かりました.この水が海に引き上げる時,陸にあるものを巻き込んでいくのです.前に書きましたが,波高が低いからといって,軽視してはいけない訳です.