大学,研究開発の仕分け資料に対するツッコミ2011年11月20日 10時51分41秒

提言型政策仕分けの11月21日の論点別シートで,財務当局提出の資料がツッコミどころだらけです.本当にこの人達は金勘定の事しか考えていないのではと思います.

教育:大学改革の方向性のあり方
  • 日本の大学は世界に通用するのか。
    基準が予算額に対する論文数,論文引用数です.この基準は妥当でしょうか.
  • 日本の大学は多すぎるのか。
    近隣に同じ系統の国立大がある存在意義だそうです.例として,東京大学工学部と東京工業大学と東京農工大学.
  • 大学は人材を育てられるのか。
    大学以前の課程(ゆとり教育)に大いに問題ありかと思いますが....
    自分が卒業した学校に舞い戻ってみて,あまりの学力低下に愕然とする事があります.
  • 大学はどのように改革すべきか。
    一人の専任教員が受け持つ学生数を減らす事.専任教員が申請書作成に時間を取られすぎないようにする事.このあたりが実感ですが,財務当局は統廃合させようとしています.
基礎研究には多様性が必要という事が,財務当局には何も分かっていないのでしょう.

科学技術:研究開発のあり方・実施方法
  • 研究開発は役に立っているのか。
    ここも1論文あたりの研究予算,引用度を拠り所としています.前者はスーパーカミオカンデやすばる望遠鏡(400億円)のような巨大装置を作ると,どうしても高くなります.
  • 民間・産業界との連携が不十分ではないか。
  • 研究開発の施策は誰がどのように決めているのか。
    総合科学技術会議の存在を無視していませんか?
結局のところ,今回も財務省主導の予算削減としか思えません.もし「統廃合」を声高に叫ぶならば,「国税庁と社会保険庁を統合して,徴収を一本化せよ」といいたいところです.システムも人員も大幅に整理できるでしょう.

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