名著を読了2009年06月15日 21時51分10秒

通勤の往復の車内で名著を読了しました. 明け方の蒲田駅(東京の京浜東北線)の操車場で,車体の下から扼殺され顔を殴られた死体が発見された.この被害者は,前の深夜に若い男と二人連れで居たところをバーで目撃されているが,その時の会話で「カメダ」という単語と東北弁が記憶に残っていると,店員たちは証言している.では,この若い男が犯人なのだろうか.そもそも,被害者の身元は?
累計400万部を超える売り上げを誇る,松本清張の小説です.私が買ったときは上巻が100刷,下巻が101刷という大変な増刷でした.この方言,単語と社会背景などが複雑に入り組んだ最高傑作.30年以上前に発表された作品ですが,今も尚面白いです.特に物語の背景となる,いわれなき差別を恐れるところは形を変えて,現代社会にも残っているような気がします.