11月25日の事業仕分け 精査2009年11月26日 22時57分00秒

11月25日の事業仕分けを少し書きましたが,よくよく読んでみるとかなり問題でした.
国立大学運営費交付金は,プロジェクト経費にかなりケチがついています.科学技術の研究では,薄く広く予算を回しては効果が薄れてしまうものがあります.
大学の先端的取り組みはボロボロです.相変わらず「RA・ポスドクの雇用対策と見られてしまうのは」云々の議論になっています.グローバル30は微妙な問題ではあります.留学生を日本人に比べて優遇しすぎるのではという問題にならなければいいのですけど.
他もいろいろありますがローンを奨学金と呼ぶなといいたいです.現状では貸与しかありませんが,給付奨学金の検討は必要でしょう.
原子力関連予算について,
もともと地層処分は無理。研究もやめるべき。
というトンチンカンな意見が出ています.それではどこに処分するのでしょう.まさか宇宙に放り出すという大暴挙でもしでかすのでしょうか.国際熱核融合実験炉研究開発についても「必要性不明瞭」という意見が出ています.あまりに予習が足らないのではないでしょうか.そもそも日本は唯一の被爆国という事で,原子核反応の話は平和利用でも避けてしまう人がいる核アレルギーの強い国です.それは内閣府の原子力に関する特別世論調査でもある程度分かります.「日本の電力の約3割は原子力発電によって賄われている」という現状を見据え,原子力の利用推進は何が良くて何が問題かをきちんと理解した上で是非を議論すべきではないかと思います.

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_ 試稿錯誤 - 2009年12月01日 06時56分38秒

                                 産経ニュース(写真も): ノーベル賞受賞者が首相に直談判…事業仕分け http://www.sanspo.com/shakai/news/091127/sha0911270503006-n2.htm  行政刷新会議の事業仕分けで科学技術予算に厳しい判定が相次いでいることをめぐり、野依良治理化学研究所理事長(71)ら6人のノーベル賞受賞者が26日、官邸で鳩山由紀夫首相(62)と会談し、配慮を求める要請文を手渡した。 要請文は「資源の乏しいわが国にとって科学技術の脆弱化は国家の衰退を意味する」などと指摘。仕分け作業後の刷新会議や来年度予算編成を念頭に「未来への投資である科学技術への格別の配慮」を求めた。  会談で野依氏は「科学技術は厳しい国際競争に勝たなくてはいけない」と強調。小柴昌俊平成基礎科学財団理事長(83)は「科学研究は世界一でなければ意味がない。1番と2番では100倍以上、価値が違う」と訴えた。首相は「科学技術はしっかり支援する」と応じ、終了後「科学技術は資源のない国の重要な知的財産だ。受賞者の意見を参考に方向を考えたい」と述べた。  会談には江崎玲於奈横浜薬科大学長(84)、利根川進理研脳科学総合研究センター長(70)、白川英樹筑波大名誉教授(73)、小林誠日本学術振興会理事(65)が同席した。 ## 奇っ怪な情景を見た。仕分けの情景(これもかなり奇ッ怪であることは否定しないが)のことではない。仕分けで減額提示されたことに対して、ノーベル賞受賞者が圧力団体よろしく首相官邸に抗議にでかけた、その情景である。 どれほどの額が減額された(仕分けグループによる提案)のかといえば、 「 日本政府は次世代スーパーコンピューター、幹細胞研究など科学技術開発関連の来年度予算を今年より0.8%少ない1兆3667億円に策定、27年ぶりに関連分野の予算を減額した。しかしこれすらも再検討を通じて大幅に削減する動きを見せている。」 たったの0.8%である。これだけの減額に、ノーベル賞受賞者が雁首揃えて圧力団体の如く官邸におしかけるべきものか。 毎日新聞によれば、。。 「政府の行政刷新会議の事業仕分けで科学技術・学術関係の予算削減が相次いでいることについて、名古屋大学の浜口道成学長は25日の定例記者会見で、「明確な国家戦略もなく、効率というキーワ...