事業仕分け第2弾に関する雑感2010年04月19日 21時34分27秒

少しリストを見て考えてみました.
「大学入試センター試験の実施」をどうするのか全く分かりません.大学入学者の選抜方法を根底からひっくり返すという事でもないと思いますけど,AO入試の様な不思議な選抜法を増やすと,入学してから教員,学生ともに不幸になります.
科学技術振興機構のこまごまとした競争型研究費は,分野によっては有意義なものです.日本学術振興会とまとめてしまうのでしょうか.その日本学術振興会の科学研究費補助金見直しはちょっといただけません.年々額が増えているとはいえ,これこそ「裾野の広い基礎研究」を支える命綱です.『多様性』を重視し,数多くの芽からわずかでも大輪の花が咲けば大成功と言えるのが基礎研究です.これを絞るのは非常にまずいです.(私自身,この中の比較的小規模な研究予算で,かなり画期的な成果を挙げる事が出来ていると思っています)
日本原子力研究開発機構のシステム計算科学センターは,現時点で日本最速のスーパーコンピュータを保有しています.奇しくもメーカーは次世代スパコンと同じく富士通.まさか本体の規模縮小はないと思いますけど....東京にある拠点の移転でしょうか.大型研究を行うという点では,宇宙航空研究開発機構の航空科学技術事業,宇宙航空技術基盤の強化見直しは,例えば国際宇宙ステーションの補給機など,国際的な問題に繋がる可能性があるものも含まれるのでしょうか.
国立博物館,美術館の収集,保管の費用を削るところも解せません.こういうものは国民に対する文化,教養を育む場を提供するではないのでしょうか.水産大学校は東京海洋大と重複する分野があるとはいっても,前者は山口県,後者は東京都と環境が大きく異なる気がします.航空大学校は,最近の大学にもパイロット養成の学科が出来たということなのでしょうか.
肝心の行政刷新会議のWebページにはまだ情報がありません.もう少し様子見です.

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