独立行政法人、拡大か?2010年04月13日 22時27分55秒

現在,オバマ大統領の呼びかけで世界47か国の首脳・代表が参加する「核安全サミット」が,ワシントンで開催されています.鳩山首相が参加していますが,中国の胡錦濤国家主席も来ております.
日本は戦争による唯一の被爆国であり,核兵器非保有国でありながら,原子力の平和利用に関する技術は非常に高いので,平和利用に関して果たす役割は非常に大きいと思います.
まず,現実認識から.現在,日本の発電量の1/3程度が原子力発電ですので,原発廃止は現実的に不可能です.また,廃止したところで原子炉の解体には非常に時間と手間がかかります.このことは,例えば日本原子力研究開発機構 (JAEA)原子炉廃止措置研究開発センターのWebページを見ればよく分かると思います.
さて,今回の「核安全サミット」,鳩山首相が昨年9月の国連演説のように,とんでもない事を約束しないか心配ではあります.新聞報道によると,JAEAに「アジア核不拡散・核セキュリティー総合支援センター(仮称)」を新設し,人材育成,ネットワーク構築に貢献するそうです.
でもちょっと待って下さい.先日のエントリーに書きました通り,JAEAは事業仕分け第2弾の対象となる独立行政法人です.事業仕分けで組織の縮小を図る一方で,組織を大きくする様な話になっていませんでしょうか.また,JAEAには既に核不拡散科学技術センター原子力人材育成センターがあります.これらの組織との関係はどうなるのでしょう.
今回のサミットでの首相の動静から目が離せないところです.

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://astrolink.asablo.jp/blog/2010/04/13/5015919/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。