「次世代スパコンについて知る集い」(第一回)のご案内2010年01月23日 08時41分17秒

以下の様な案内が来ましたので転載致します.
関係各位

「次世代スパコンについて知る集い」(第一回)のご案内

 理化学研究所では、次世代スパコンについて興味や関心を
お持ちの学生や研究者をはじめとする一般の方を対象とした
「次世代スパコンについて知る集い」を開催することといたしました。
第一回は下記のとおり京都で開催します。
 「知る集い」では、次世代スパコンについての理解を深めていた
だけるよう、次世代スパコンの開発の狙いやシステム構成などに
ついて分かり易く説明するとともに、次世代スパコンの利用によって
大きく拓ける可能性について、事例を交えて紹介する予定です。
また、実寸大の計算機システム筐体(試作機)の写真や開発中
の計算機システムボードの試作品の実物等を展示する予定です。
 スパコンってよく分からないけど何か可能性をひめている感じが
する、などスパコンに興味・関心がある方々の参加をお待ちして
おります。この機会に、疑問に感じていることなどを直接聞いて
みるのはいかがでしょうか。奮ってご参加下さい。

                記

(1)開催日時
2010年1月28日(木) 14:00-16:00(受付13:30〜)

(2)開催場所
京都大学 吉田キャンパス 吉田南構内 
学術情報メディアセンター(南館)202号室
(京都府京都市左京区吉田二本松町)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_ys.htm

(3)定員 100名程度(先着順)

(4)参加費 無料

(5)参加申込
参加ご希望の方は、1月26日(火)17:00までに
nsc-meeting@riken.jp(またはFAX03-3216-1883)へ
氏名(ふりがなを付けて下さい)、所属、連絡先をご登録下さい。
メール(またはFAX)の件名は、「【参加希望】次世代スパコンに
ついて知る集い」として下さい。
参加をご登録された方には、追って事務局よりメール(FAX申込
の方へはFAX)にてご連絡いたします。
返信メール(またはFAX)をプリントアウトして当日お持ち下さい
(FAX申込の方でFAXにて回答を受信できない状況にある方
には、電話にてご連絡いたしますので、その旨ご記載ください)。
申込者多数の場合は、定員になり次第、受付を締め切らせて
いただきます。

(6)プログラム
14:00〜14:10 主催者挨拶
平尾 公彦
理化学研究所 計算科学研究機構設立準備室長
次世代スーパーコンピュータ開発実施本部 副本部長
14:10〜14:20 次世代スパコン開発の狙い
渡辺  貞  
理化学研究所 次世代スーパーコンピュータ開発実施本部
プロジェクトリーダー兼副本部長
14:20〜14:45 世界最高性能を目指すシステム開発について
横川 三津夫 
理化学研究所 次世代スーパーコンピュータ開発実施本部
開発グループディレクター
14:45〜15:10 次世代スパコンが切り拓く可能性について
〜スーパーコンピューティングが変革する21世紀のものづくり〜
加藤 千幸   
理化学研究所 研究主幹(東京大学教授)
15:10〜15:20 休憩
15:20〜15:30 次世代スパコンにかける若手研究者の夢
島  伸一郎  
海洋研究開発機構 
横浜研究所地球内部ダイナミクス研究領域 研究員
15:30〜16:00  質疑および意見交換 
16:00         閉会

皆様の幅広いご参加をお待ちしています。
講演要旨等詳細は別添チラシ、あるいは下記URLよりご覧いただ
けます。
http://www.nsc.riken.jp/shirutsudoi/meeting1.html

※このメールは適宜関係者に転送していただいて構いません。
※ご案内が重複して届いた場合はご容赦下さい。

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「次世代スパコンについて知る集い」事務局
TEL:048-467-9267(理研次世代スパコン開発実施本部内)
FAX: 03-3216-1883
nsc-meeting@riken.jp
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宇宙からバレンタインメール2010年01月29日 21時54分30秒

超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)による「最先端☆宇宙バレンタイン」メール配信イベントの実施について(NASDA)
平成22年1月29日(金)~平成22年2月12日(金)午前9時までに,登録者の名前とメールアドレス,配信先のメールアドレスを入力し,定型カードを選択すると,2月14日に一斉配信されるサービス.
「メール本文は迷惑メール悪用防止のため固定」というのが残念.でも変なスクリプトを埋め込まれたら大変だから,分かる気がします.

レアアースが国際問題に一波乱?2010年01月29日 22時15分03秒

春にいろいろな学会の年会が開かれるため,各学会からメールが届いています.理科教育に関するものがあったので,一年ほど前の授業をふと思い出してみました.

高校1年生の授業で環境問題を扱ったのですが,「指導要領を超越する事を教えていい」とゴーサインをもらいました.そこで,文理問わず重要な事は知っておかなければならないということで,天然資源の枯渇の問題に触れました.最近,この話にだんだん関心が集まってきている様なので,その時の話を若干補足します.

「耐用年数」という言葉があります.確認埋蔵量を年間掘削量で割った年数で,一言でいえば「あと何年で掘り尽くすか?」という年数です.膨大な資料がここにあるので気になる方は見ていただくといいのですが,たいていのものは100年以下です.
この中にレアアース(希土類)というものがあります.元素の周期表の左下の方にあるものです.リンク先では「L」となっているところです.その下の段の「A」はアクチノイドといい,核燃料になるウランやプルトニウムが含まれるので注目される事が多いと思います.しかし「L」はあまり注目されません.ここに含まれる17種類の元素の分離精製が難しいからです.
ところが1982年に住友特殊金属の佐川眞人氏らにより,この中の原子番号60番であるネオジム(Nd)を含む永久磁石が発明されました.この磁石は磁束密度が高く,大変強力です.面積が10円玉ほどで厚さが1cmほどのものであれば,鉄板にくっつけると10kgくらいのものをぶら下げてもずれないのではというくらいです.授業の時に教室に持って行き生徒に見せたところ,2個の磁石をピッタリくっつけられて,剥がすのにとても苦労しました.指を挟んだら怪我をするでしょう.
この磁石,小型でも非常に強力なため,ハードディスクやCDプレーヤーで重宝しています.磁石はモーターにも発電機にも使われるため,将来電気自動車が大々的に普及するとなる場合,小型で強力なモーターを作る事が可能でしょう.今までにもイットリウムを使うレーザーや蛍光体はありましたが,磁石ほどの需要はありませんでした.今後レアアースの需要が大きく伸びそうです.
ところが天然資源の問題として,「産出場所の偏在」が挙げられます.石油が中東諸国に偏在する事はよく知られています.レアアースの産出は,実は中国が全世界の90%以上です.しかもチベットが産出の大部分を占めています.こう考えると,チベット情勢が世界のエネルギー事情にも大きく影響を及ぼしますし,チベットを傘下におさめる事が中国にとって単なる隣国との軍事的緩衝地帯という訳ではない事も想像できるでしょう.
社会問題をこのような天然資源の問題から読み解くという方法も,他の方法に劣らず重要だと思います.社会科学を専攻する方であっても,自然科学のいろいろな物事に関心を持たなければならないわけです.