若手研究者による科学教育の団体と活動2009年03月20日 16時38分17秒

日本の「理数離れ」が叫ばれて久しいですが,数年前に導入されたゆとり教育がさらに拍車をかけた感があります.国土が狭く天然資源に乏しい日本は,技術立国として先進国の仲間入りを果たしたといえるでしょう.この技術,今の若い人たちに十分に伝えきれるのでしょうか.
私の知人で大学院で研究を行っている方が,最近面白い事を始めました.若手研究者による科学教育の勉強会です.科学教育若手研究会という会です.高校までの数学や物理を学んでいる際,「これが何の役に立つのだろうか?」と疑問に思った事はありませんか.実際に研究に活用している研究者が,どう応用されているのかという実例を示し,科学の面白さ,重要さを如何にして伝えていくのかという事を考えている様です.
日本物理学会の年次大会は立教大学で行われます.この会場で,3月27日に若手による科学教育への自発的キャリア展開というインフォーマルミーティングが行われます.若手研究者の教育分野への進出の具体例,教材開発における研究者の役割,科学リテラシーについての講演と,ディスカッションが行われる予定です.
中等教育(中学校,高等学校)での科学教育が重要なのは,大学に居てよく分かります.ただ,その前段階の小学校で,既に算数や理科に対する興味を失っている子どもたちが多い様です.小学校の段階からの教育も,今後は考えていく必要があるかもしれません.