ミクロの世界のアート2008年06月10日 15時24分26秒

この春に私はいくつもの展示会に行きました.しかし見逃したものもいくつもあります.見逃したイベントの一つが,バイオメディカル写真展です.1936年にイギリスに設立された基金のウェルカム財団によってなされている活動の一つです.ウイルスや細胞などのミクロ構造の写真の中から,特に芸術性,あるいは医学的価値の高いものに対し,1997年から「イメージ・アワード」という賞を贈っています.
生物の話だと難しいと敬遠しがちですが,この展示は目で楽しむものです.可視化する事により特徴や問題点を理解しやすくなるというのは,生物に限らず自然科学に共通の事でしょう.最近はコンピューターを駆使して,高度な画像処理が出来てしまうので,科学の映像を芸術にまでしてしまうということも可能です.もちろん,実際に対象に取り組む研究者の大変さは,この美しさから隠れてしまうので,さらに研究現場と一般社会のギャップを埋める取組は必要になるかと思います. この展示は全国を巡回し,かつ最近の受賞作80点から約40点を期間中に入れ替えているので,二度行っても楽しめるというものです.日程はこちらからどうぞ.